馮威健(河北医科大学第四医院 腫瘍内科)
永井純(新宿石川病院)
新田和男(MOA高輪クリニック)
池川哲郎(日本統合医学研究会)
【目的】
癌化学療法剤は進行癌に対して重要な役割を果たすが、重篤な副作用があり、患者の免疫機能を低下させる。国立がんセンター研究所において行った、広範なるきのこ類の抗癌研究の結果に基づいて開発された健康補助食品、EEM=Actinon(EEM)を用いて、進行癌患者を対象に8種の化学療法剤単独投与群(CT群)と化学療法剤とEEMを併用した群(CT+EEM群)について、臨床比較研究を行った。
【方法】
今回はstage IIIとIVの胃癌、肺癌、食道癌の患者40例について、そのclinical responseを検討した。
【結果】
CT+EEM群では20例中2例にCRが認められ、PRは6例であったが、CT群では1例にPRが観察されただけであった。EEMの併用によって、response rateは30%から40%に増加した。治療後6ヵ月の生存率は、CT群では55.5%であるが、CT+EEM群では87.5%であり、さらに観察を続けているが、後者の優位は変わらない(table 1)。
QOLについては、CT+EEM群では20例中に食欲増進が4例、不変例が12例であったが、CT群では食欲増進は1例にすぎず、不変例も8例にとどまった。体重の増加では、CT+EEM群において25%であったが、CT群では10%にとどまった。また、karnofsky scoreの解析では、CT+EEM群では改善例が15%(20例中3例)であり、悪化した症例は5例(25%)であったが、CT群では改善例が2例(10%)であったのに対して、悪化した症例は12例(60%)に達し、悪心・嘔吐、下痢、脱毛、発熱などの副作用もCT+EEM群では軽度であった(table 2)。
さらにEEMのアジュバント化学療法は、血液所見、肝および腎機能検査の結果から化学療法剤の毒性を軽減した。
【考察】
以上、response rate、performance stasusなどから、EEMは癌化学療法剤と併用することにより治療効果を高め、副作用を軽減することがわかった。